ビール党

2014年3月1日

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某日、ハチ北アルペン大会に出てきました。

競技スキーを再開した友人に

「何処までやれるかやってみようかと思って・・。」

の一言に影響を受けてのことでした。

結果は・・・としておきましょう(笑)
 
 
 
さて、先日からタキトゥス(55頃-120頃)の「ゲルマ-ニア」を読んでおります。

読んでいて、思わず笑ってしまったくだりがありましので紹介します。

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著者は帝政ローマ時代の政治家、歴史家です。

属州出身でアグリコラの女婿、補充執政官を勤めています。

帝政ローマ帝国の衰亡を憂い、共和政時代の気風の回復を訴えるものが多いそうです。

著者はゲルマニア地方の風土やゲルマン諸部族の慣習・性質・伝承などを記しています。

この時代、帝政ローマ帝国の版図がライン河(レーヌ)の西のガリアといわれる地域まで広がり、カエサルによる名高い歴史書「ガリア戦記」が書かれました。

ローマ帝国が同時代より悩まされ続けるライン河の東、ゲルマニアと呼ばれる地域から蛮族の侵入がありました。

同じくドナウ河(ダーヌウィス)の東からの蛮族の侵入にも悩まされ続けました。

・・・

〔飲料・食料〕

飲料には大麦もしくは小麦より醸造(つく)られ、幾分葡萄酒に似た液があるが、(レーヌおよびダーヌウィス)河岸に近いものは、葡萄酒を購っている。食物は簡素にして、野生の果実、新しい獣肉、あるいは凝
乳。彼らは調理に念を入れず、調味料なしに飢えを癒す。しかし、かれらは渇き(飲酒)に対して節制がない。もし、それ、彼らの欲するだけ給することによって、その酒癖をほしいままにせしむるとすれば、彼らは武器によるもむしろ容易に、その酒癖によって征服せられるであろう。

〔社交・娯楽〕

観物の種類はただ一つ、しかもあらゆる歓会を通じて同一である。ただこれを楽しみにこれをなす青年たちが、裸体になって、おのれを脅かすがごとく立つ剣や、フラメアの刃の間に飛び込んで、縦横におどりまわる。修練が業を作り、業がこの妙技となったが、決して利益や報酬が目的ではない。如何にも大層な慰みとはいえ、報酬はただ、これを見るものの楽しみにある。彼らは賭博―まことに不可思議なことではあるが―彼らはこの賭博を、酔ってない時にも、あたかも真面目な仕事のごとく行ひ、しかも全てを失った場合、最終最後の一擲に、みずからの生命、自由をかけて争わんとするほどの、勝負に対する無謀さである。負ければ進んで人の奴隷となり、たとえ(勝ったものより)より若く、またより力強くとも、その身の束縛を受け、売買に供せられるのを耐え忍ぶ。この蔑視すべき事柄における彼らの頑固さは、まさにかくのごとく、しかも彼らみずからはこれを信fidesと呼ぶ。かかる事情の奴隷は、勝ったものも、みずからまた勝利の心苦しさから免れるために、取引を通じて売り放してしまう。

(「ゲルマ-ニア」タキトゥス著 田中秀央 泉井久乃助訳)

・・・

以前冬にミュンヘンの工業見本市に行ったおりに、郊外へのペンションに帰るのにIC(インターシテイー。ドイツ鉄道の新幹線のようなもの)に乗っておりました。ビジネス帰りのドイツ人の多くがパソコンをうちながらビールを美味しそうに飲んでました。

紀元1C頃からのビール党のDNAは脈々と彼らに染みついているのですね(笑)

勿論頑固なゲルマン魂も・・!

 

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