2006年8月28日
「京都議定書達成のためKES(環境マネージメントシステム)にとりくんでます。休み時間にまめに電気を消したり・・。」とのことでした。
我が社でも、毎日の排出ゴミの処理が問題になっており、新規の焼却炉を注文したばかりです。(根本的な解決になっておりませんが・・)
先の日曜日に奈良の西大寺までNPOネットワーク「地球村」の関連団体主催の「勿体ない」という演題の講演会に行って来ました。
暑い中でしたが、乗り継ぎが良く思ったより近く感じました。時間があれば、近在の秋篠寺も行ってみたいと思いました。
その講演会の中で、我々は「50年前に比べて環境に約100倍の負荷をかけている。」とのことです。
50年前は家には家電製品は「ラジオ・電球・電熱器」位で消費電力は15キロワット/月軒で現在は300キロワットだそうです。約20倍に増えているそうです。
自動車も33万台から7000万台に増え駐車場は1台あたり10台くらい用意してあり、駐車場面積で四国全体の面積になるそうです。全国の道路に全部の車を並べれないそうです。
ゴミ問題でも外食やコンビニのお弁当等が増えた結果、大量の廃棄物が出ております。割り箸の年間消費量が住宅2万戸分に相当するそうです。
日本人は1キロ/日ごみ排出しており、1~2トン/軒年出すそうです。「大量消費大量廃棄」の日本は焼却炉の数で圧倒的に世界一だそうです。環境先進国の10倍の焼却で大量のダイオキシンを発生させているそうです。
ドイツ等環境先進国では「生産者・使用者責任」を厳しく定めておりり「ゼロエミッション」(廃棄物を出さない)を目指しているそうです。車・家電・電池・電球まで事前に企業がお金を預かるデポジット制をとっており、不法廃棄をさせないようにしております。また、使い捨て容器に高額な税金をかけたり、廃棄物の堆肥化をおこなっているそうです。
日本の食料自給率は28%(北朝鮮54%)で先進国中最低だそうです。現在の世界の穀物生産量は全地球人口の2倍養えるそうです。しかしながら、肉類は数倍から7倍の穀物飼料を必要とし、先進国で大量に消費されています。「飽食」の日本人は必要カロリーより26%も多く摂取しているそうです。日本は食料の7割を輸入し1/3を捨てています。発展途上国の方を5,000万人養える量だそうです。
オゾン層破壊も進んでおり、日本上空のオゾン層の1/3以上減少したそうです。オゾン層は生物のシェルターで有害な紫外線Bから人間を守ってくれます。オゾン層がなくなると、有害な紫外線により皮膚がん・白内障・感染症が増加するそうです。オゾン層は上空20~30kmに数ミリあるだけです。地上から10数年かけてフロンガスがオゾン層に到達します。フロンガスは自販機・エアコンの冷媒や発泡ウレタン・半導体の洗浄等に使われます。
地球の温暖化も進んでおり、過去100年で地球の温度は0.5℃アップし今後100年5.8℃アップすると予測されております。京都議定書(1997)では温暖化ガス5%減が目標に定められました。実際には60~80%削減必要だそうです。EUは40%を目標とし独英10~20%を既に達成しました。日本6%減を目標に定めるも逆に8%増加したそうです。
熱帯雨林の伐採も深刻な問題で、毎年、日本の面積の1/2の森林失われ1/4が砂漠化しているそうです。国土面積の1/3以下に森林面積なると砂漠化が進むそうです。最近日本に飛来する黄砂は中国の砂漠化が原因です。50年後アマゾンが砂漠化すると言われております。日本は森林国で伐採のコストがあわないため外国から大量に輸入しております。(日本の緑被率66%。)日本はフィリピン・インドネシア・パプアニューギニア・マレーシア・シベリア・カナダから大量輸入しております。先進国の需要によってパーム油等換金作物を作るため現地の人が森林を伐採するために森林が減っていっているそうです。当然の事ながら、森林は多様な生物の連鎖の源・土壌・雨水のダム・酸素供給源です。
また、生物種の絶滅も深刻で、ニホンオオカミ・トキ(羽毛布団に使われた)等のように毎年5万~15万種絶滅しているそうです。
そんな話を聞き、我々は現実の姿ありのままに直視しながら、我々のライフスタイル自体を変えていかなければ、次世代の子供達に豊かな地球を残せないと感じました。
例えば、単純な話、私自身常日頃思っていることですが、日本の誇る「新幹線」は「より高速化」との話題が出ておりますが、「充分安全で充分早いし」「それ以上早くする必要性はない」と感じております。
我々は充分豊かな生活を享受しており、「もっともっと」が環境を大きく破壊していくように思います。出来ることからやっていきたいと思います。
朝がほや 一輪深き 渕のいろ 蕪村