雪もこんこん 花もさけさけ

2008年10月24日

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「柿もいだけど、取りに来てか?会社仕舞いがけに家に寄ってください。」

お客様のAさんからお電話を頂きました。毎年敷地にある柿の木の柿を頂いております。以前は2人で遅くまで飲んで歩いて、それから柿の木に登られて柿をもいで頂いたことががありました。

早い目に仕舞って、ご自宅に立ち寄りました。

お父さんの代から骨董の収集家であられるAさんは床の間や仏間に掛け軸をさらされ、虫干しの最中でありました。毎年沢山の掛け軸を見せて頂きます。

「曝涼」(ばくりょう。りょうにさらす)と言うそうです。この季節に曝すそうです。(虫がつかないため) 

私の好きな蜀山人(江戸時代の狂歌師)の掛け軸がありました。

 

酒無量という聖人に

上戸の酒肴三十六失うて

聞こえし佛は

下戸なるべし

何はともあれ

照る月の鏡をぬいて

樽まくら

雪もこんこん 花もさけさけ

・・・・・・

芦の湖畔で詠んだそうです。

一種の天才ですね。

(「照る月」は「鏡」の枕詞だそうです。)

 

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