空想に遊ぶ。

2013年2月8日

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舟発大垣赴桑名  頼山陽

蘇水遥遥入海流
櫓声雁語帯郷愁
独在天涯年欲暮
一蓬風雪下濃州

舟、大垣を発し桑名に赴く

蘇水遥遥として海に入りて流る
櫓声 雁語 郷愁を帯ぶ
独り天涯に在りて年暮れんと欲す
一篷の風雪 濃州を下る

新幹線車中、「頼山陽詩選」を拾い読み。

心は空想に遊ぶ。

一行でも琴線に触れる文章があると、とても幸せな気分になりますね^ ^
 
 

・・・頼山陽は江戸時代に日本の古代史「日本外史」を執筆したことで有名です。

日本史の教科書にも出てきます。

以前に、「頼山陽『日本楽府』を読む」渡部昇一著を読んだことがあります。

日本の古代史の特徴的な出来事をテンポの良い詩で記述しています。

栄華を誇った藤原氏の興亡、源平の死闘、そして「鞭声粛々夜河を渡る・・・」で知られる上杉謙信と武田信玄の川中島の合戦も記述されています。

歴史を知らないものでも生き生きとした詩で興味深く、浅くですが俯瞰することが出来ます。

江戸時代の作者の詩を現代人が楽しめるのも日本語の素晴らしさですね。

 
 
題不識庵撃機山図       頼 山陽

鞭声粛粛夜過河
暁見千兵擁大牙
遺恨十年磨一剣
流星光底逸長蛇

不識庵機山を撃つの図に題す       

鞭声(べんせい)粛粛(しゅくしゅく)夜河を過る
暁に見る千兵の大牙を擁するを
遺恨なり十年一剣を磨き
流星光底に長蛇を逸す

 

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