はじめに言葉ありき

2014年5月12日

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花

聖書の中に

「太初に言あり、言は神と偕にあり、言は神なりき。この言は太初に神とともに在り、萬の物これに由りて成り、成りたる物に一つとして之によらで成りたるはなし。」

という言葉があるそうです。

一つの言葉が日常生活の中で頭の片隅に残ることがあります。

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算命学という学問を十年余り学んでいます。

中国の道教からきている教えで、もともとは易学から来ています。

たいそう古い学問で、陰陽五行説からきております。

そこから送られてくる冊子の中で、心に残る言葉がありました。

「人は生きたように死んでいく。」

という言葉でした。
 
 
数ヶ月前幼馴染の親友のご尊父が亡くなられました。

享年80数歳の大往生でした。

市内のお宅で一人住まいを続けておられました。

教員をしている幼馴染がちょくちょくと顔を出して世話をやいておられました。

現役時代は国鉄公安官をしておられ、とても家族を大事にされた方でした。

幼いころは私の家が数軒隣であったために、幼馴染と一緒にスキーに連れて行ってもらったり、海水浴に連れて行ってもらいました。

舞鶴の野原の海に軽乗用車で連れて行ってもらい、ご尊父は沖でチューブを浮かべて貝取り、私たちは岩場で遊んでおりました。

帰りに岩から落ちてくる清水で親友と一緒に吾が児のように体を洗ってもらった光景をいまだに覚えています。

組内の新年会でも私の親父と一緒に散々酔っ払って二人で帰ってこられたことも懐かしい思い出です。
 
 
 
お亡くなりになられた当日は、娘息子孫ひ孫総勢十数人でご尊父の長寿祝う会食の予定が入っておりました。

楽しみにしておられ、昼には近所の散髪に行かれたそうです。

夕刻一人でお風呂に入られ、訪ねて来た家族が気づいた時には、ご尊父は湯船の中で風呂の縁に頭を横にされ、眠るように亡くなられていたそうです。
 
 
家族を慈しみ、愛され、地域を愛されてきたご尊父の大往生でありました。
 
 
 
閑話休題、四月に弊社で賃貸マンションを建てていただいたお客様と北陸を旅して来ました。

兼六園や永平寺に行きました。

北陸
 
北陸は桜の満開の頃で、天候にも恵まれ、長年のお付き合いの皆様とゆっくりと旅を楽しんできました。

バスの中でものんびり少し飲みながら四方山話に華がさきました。

現役時代はある団体にお勤めの方が話していただきました。

「二十代に就職した頃は、職場にも戦争帰りの方々がおられ、なんか違とっちゃったなあ。・・・『不条理を越えてきた人はなんか違う。』なあ。」

「・・・。」
 
 
それから日常生活の中で折に触れて「不条理を越えてきた人」という言葉が頭の中に浮かんできます。
 
 
 
連休に娘が北海道より帰ってきて、一日家内と三人で香川県の直島へ行ってきました。(岡山県の港からフェリーで20分の位置)

ベネッセコーポレーション(旧福武書店・進研ゼミ)という企業が長年の金属精錬業で荒廃し過疎化した離島を「芸術と自然が一体化する島」へ生まれ変わらせようとしている島です。

島全体がアートの試みがされており、その中で著名な建築家安藤忠雄氏設計のベネッセハウスミュージアムや地中美術館などがありました。

桟橋には有名な草間彌生氏のかぼちゃのオブジェがあり人気を集めておりました。

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美術館のミュージアムハウスで安藤忠雄氏の著作を何冊か求めました。

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以前に氏の「建築に夢をみた」を大変興味深く読みました。

今回も「建築家安藤忠雄」を読み始めると一気に安藤忠雄氏の世界に引き込まれました。

独学で建築を学んだ方であり、平易な文章で読みやすく、建築家としての矜持が深く感じられました。

直島については、

「・・・アートと自然が建築の境界を越えて自由に場所を得ている『ベネッセハウス』が直島アートプロジェクトの『動』の性格を担うとすれば、閉ざされた闇の中でアートと建築が緊張感を持って対峙する『地中美術館』の制約的空間は『静』の性格を持つ・・・」

とありました。

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(地中美術館のアプローチ。わずかな壁の傾きが緊張感を生み出す。「建築家安藤忠雄」より)

・・・正直、島のあちこちを廻ったり、美術館に入ったりした中で理解できる事は少なかったです。

少し「いいな」と思ったのは地中美術館の自然光で鑑賞するウオルター・デ・マリアの直径2m余りの球体やベネッセミュージアムの柳幸典の「バンザイ・コーナー」、ジョナサン・ポロスキーの「3人のおしゃべりする人」、草間彌生の「南瓜」ぐらいでした。

しかし帰って、「建築家安藤忠雄」を読んで「建築が醸し出す緊張感」という言葉に引き込まれました。

やっと直島の事が少し理解できた気がします^^

・・・暫くは、頭の中で「緊張感」という言葉を反芻しそうです。

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(北海道トマム「水の教会」「建築家安藤忠雄」より)

 
 

 
 
 

 
 

 

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