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コラム

工場・倉庫新築における「土地選び」の基準ポイント

工場・倉庫を新築したいと考える際に課題となるのが、「土地選び」です。

既存工場や既存倉庫の敷地内には建てられないし…かといって建て替えをすると、

工事中の仕事はどうなるんだ…という考えになると思います。

そこで今回は新しい土地を入手する選択肢の場合に、何に気を付けないといけないかを

簡単に紹介出来ればと思います。

【1】土地選びの大きな2つの選択肢

  • 都市部での土地を選択
  • 郊外での土地を選択

この2つの選択肢の中で「物流」を視野に入れた検討を行う必要があります。

追加ポイントとし「交通網の整備」との連動がありますので、以下にてご説明させて頂きます。

①都市部での土地を選択する場合

・雇用が生みやすい

都市部では言わずもがな人口が郊外と比べて多い事が何よりのメリットです。

特に大都市圏での都市部は老若男女問わず人材は存在しています。

しかしながら働く側も選択肢が多くなるので、雇用条件等で比較をされやすく雇用の安定確保に難しさがあります。

・土地代が高い

地方過疎化が進む一方で、都市部の地代は年々上昇傾向にあります。

私も数々のお客様から土地選定の話を聞いてきましたが、前はこの位の地価だったのに…という話をよく耳にします。

土地代が高いと建物を敷地目一杯まで建てる事になりますので、駐車場が確保できないケースも多いです。

従って購入土地代のみならず駐車場を別に借りる場合の費用や固定資産税や不動産取得税等の税金を含めた固定費が、経営に影響を与える場合もありますので、要検討が必要となります。

②郊外での土地を選択する場合

・トータルコストを抑える事が出来る

都市部の土地と郊外の土地はコインの表裏みたいな物です。

土地の費用が安い郊外は都市部と同じコストをかけると当然大きな土地を購入する事が出来ます。

土地が広くなると都市部では面積が小さいので2F建にしないといけない状況でも、

郊外では平屋建で計画する事が可能になる場合があります。

同じ床面積でも当然2F建てよりも平屋の方がコストを抑える事が出来るので、

トータルコストは郊外の方が安く出来ると思います。

・人材確保と勤務日程の調整が必要になる

郊外では生産人口が想像以上に減少をしています。

郊外の広い土地に大きな工場・倉庫を建設しても、そこで働く方を確保出来ないと運用は厳しくなります。

物理的に大きな物を扱うので建屋サイズが必要な場合や、半導体工場の様に少人化されて労働者が少ない場合は、大きな問題はありませんが、そういった案件は限られています。

また全ての人材を新規雇用で確保は出来ないので、社内人材を活用するとなると既存工場・倉庫からの

距離も大きな問題となりやすいです。

監理という面でも現在の土地から離れた郊外への進出は検討が必要になります。

また都市部の方には余り馴染みがないかも知れませんが、郊外エリアでパート等で働く方は農業を兼用されている方が多くおられます。

その場合は農繁期には勤務の調整が必要になる場合もあります。

【2】交通網の重要性

  1. 物流距離の問題
  2. 交通網問題

①物流距離の問題

工場の場合は、製造費用等の他に原材料や製品の輸送コストが大きな影響を与えます。

また2024年問題や原油高等の影響もあり、物流コストは大きな影響を与えます。

倉庫の場合は、保管賃料等の他に各保管物の輸送コストが大きな影響を与えます。

ただし輸送コストへの考え方も色々な意見が存在するのも事実です。

  • 輸送コストを検討すると近い方が良いに決まっている。より便利であるという考え方
  • 輸送は必ず必要なので、多少離れていても運営しやすい土地が良いという考え方

②交通網の問題

交通網の影響は土地の価値を大きく変動させます。

高速道路が整備される事により、輸送可能な範囲が大きく変わる為です。

その土地から1時間圏内でどこの範囲まで包括出来るのか?も判断基準とされる方が多いです。

そのため、交通網の整備と共に工場用地や倉庫用地を確保するエリアも拡大されていきます。

郊外でもインターチェンジの近くは人気のエリアとなっています。

土地選定に関しましては、都市部・郊外の特徴に加えて、流通に関しても検討する必要があります。

弊社でも土地情報の時点で相談を受け、土地の選定に関して建物プランと共にご提案させて頂いております。

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